放課後の教育相談「あい塾」です。
あい塾は,木曜日の放課後,広島ブレイルセンターの一室をお借りして,学生主導で実施している,弱視の児童生徒を対象にした教育相談です。主に,視覚補助具,ICT機器を活用した学習支援を行なっています。
本日は,1学期の最後でした。
二人の高校生は,PDF化した英語の教材を画面に大きく広げて,取り組んでいます。
そのうちの一人の高校生は「大きくなるので,見るのが楽です。書いたり消したりが楽なので,英語に集中できます。」とコメントをくれました。
これが大切です。
タブレットを入れる前
1 英語を説いている。
2 見えにくい,ながら拡大鏡で辞書を引く(時間の浪費,拡大鏡でもよく見えないので見ることに注意資源が奪われ,読み取る注意資源が減ってしまう。発音も確認できない)
3 書き込みが間違っていたから,消しゴムで消す。間違ったところだけがうまく消せず,また,消しのコシもある。
4 それに気づかず,書く,
5 あとで確認すると,訳が分からなくなっている。
6 これまでの時間と労力が,パーになる。
タブレットを入れた後
1 英語を説いている
2 タブレットで辞書を引く,キーボードは白黒反転,入力したら文字が拡大表示されるので,読み取ることに注意資源を割ける。発音も聞ける。
3 書き込みが間違っているところを,拡大して,しかも消しゴムツールで確実に消したい部分を消せる。
4 拡大画面でかけるので,綺麗な文字で枠内にきっちりと書ける。
5 あとで十分確認できる。
6 同じ活動に要する時間は短縮されるし,英語学習への注意資源が大幅に増え,理解も促される,書いたものがあとでも十分確認できる。
この差ですね。
この活動は何が目標なのか,何が目的なのか,それを見定めることにより,どこに注意資源を避くべきかが,分かるはず,そうしたら,その時間は,それ以外の負荷が減るようにすることが学習環境の構築かなと思います。
もちろん,辞書を引いたり,消しゴムで消したりは,自立活動などで,きっちりやればいいですね。それが必要ならば。
それ自身を否定しているのではなくて,何が目的かを見さだめよう! これを学生たちには学んで欲しいと思っています。
もう一人の高校生は
iPhoneを使って,生活の幅を広げよう! を目標に活動しています。
1学期最後だったので,マックで軽い打ち上げでした。
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