2024年3月28日木曜日

UD-Book教科書について

 今朝,本事業のホームページを更新しましたことをご報告いたします。



同サイト内,「申請方法」のページには,4月1日即納可能な教科書一覧を掲載しております。
ご活用いただけますと幸いです。

同サイト内 「教材の概要」ページを新しくしました。動画での解説もご覧いただけます。ぜひご覧いただきご意見を頂戴できれば幸いです。


トピック1 UD-Book図書の貸し出しについて
 UD-Book図書,4月1日から,広島大学図書館がUD-Book図書の貸し出しの受付を開始します。申し込みホームページなどの委細は年度が改まりましたらご案内いたします。
UD-Book規格の教科書であるUD-Book教科書,
UD-Book規格の先生方がお作りになる教材であるUD-Book教材に加え,
UD-Book規格の一般図書の製作と貸し出しが可能になります。
当面は,障害認定の観点から,UD-Book教科書の利用者を対象に展開し,オペレーションやシステムのバグ出しを行いながら,徐々に拡張していくことになっております。図書館のみなさまには感謝申し上げます。

トピック2 教育委員会一括申請について
 昨年度,教育委員会一括申請のご相談があり,1つの自治体と教育委員会一括申請を行いました。令和6年度にかけて,新たな自治体から教育委員会一括申請のご相談をいただいております。ぜひ,教育委員会一括申請をご検討いただきたくお願い申し上げます。一括申請を行うことで,学校登録をUD-Bookチームが行いますので学校の先生方のご負担が1つ減ります。

以上です。引き続きのご指導をお願い申し上げます。

2024年1月23日火曜日

UD-Bookフォーラム2024

 

 UD-Bookは,発達障害や弱視等のために,通常の印刷された文字を読むことに困難のある人々が読み物へのアクセスのしやすいさを追求した広島大学で開発された規格です。この規格の主な特徴は,(1) 原本のレイアウトを可能な限り再現した表示(固定モード),(2) レイアウトを拝し文字サイズを自在に設定できる(行移モード),(3) 固定モードと行移モードの両方で可能なハイライト付き読み上げ,(4) ハイライトの長さの調整,(5) カタカナ・ひらがなを選択できる振り仮名表示です。このフォーラムでは,そのUD-Bookを深く知るための情報を共有することを目的として開催されます。

  学校の先生方,教育委員会のみなさま,図書館関係のみなさま,行政のみなさま,そして,関心のあるご本人,ご家族のみなさまにぜひご参加いただきたいフォーラムです。 本フォーラムは文部科学省受託事業の成果の共有を目的としています。ぜひご参加ください!


期日:2024年2月10日(土)
時間:14時から16時
場所:オンライン(Zoom),閉会後,1ヶ月オンデマンド視聴可能
主催:広島大学大学院人間社会科学研究科
共催:広島大学図書館
内容:
 1 UD-Bookの概要
 (1) UD-Bookの誕生の経緯
   UD-Book誕生までの経緯についてお話しします。
 (2) UD-Bookリーダーについて
   UD-Bookリーダーの機能についてお話しします。
 (3) UD-Bookビルダーについて
   UD-Bookビルダーで,UD-Bookのコンテンツを製作することができます!その方法を説明します。希望する方はご利用いただくための手続きをご案内しますので,ぜひお申し込み下さい!
 2 UD-Bookの活用
 (1) UD-Book教科書について
   UD-Boo教科書の製作実績や申し込み方法をお話しします。教育委員会一括申請についてもお話しします。
 (2) UD-Book図書について
   UD-Book図書についてお話しします。
 (3) UD-Book教材について
   UD-Book教材についてお話しします。
申し込み
 以下のフォーム又はQRコードからお申し込み下さい。(2月8日必着)
 https://ws.formzu.net/fgen/S196213823/
取り扱い:広島大学大学院人間社会科学研究科 氏間研究室
    082-424-7175
    uji-office@hiroshima-u.ac.jp





2023年12月2日土曜日

氏間研究室紹介(実験機材編 概要)

氏間研究室は,実験心理学的手法を用いて,生理学的指標や行動指標を計測しながら,主に文字の読み,点字の読み,弱視の人,発達障害の人の読みなどさまざまな「読み」をテーマに研究を行っています。そんな研究を支えている器具を以下に紹介します。




 氏間研究室の強みの一つは,これらの機材を研究室で所有しているため,学部生,大学院生がそれらの実験機材を自由に操作して研究を進めることが可能な点です。実験に協力してくださるボランティアは東広島市を中心に200名以上の児童生徒が登録してくださっています。地域と大学の協働で研究を推進し,世界の読みに困っている人々の読みを豊かにする研究を行っています。
写真で紹介している機器
Tobii fusion 120 画面や紙を対象に視線を精密に測定することができる装置です。
Tobii Glass 3 メガネ型の視線計測装置で,拘束の少ない条件での視線計測が可能な装置です。
light NIRS 脳を流れる血流を近赤外線を使って測定する装置です。
OptiTrack Prime X13 身体等に貼付したマーカーを6台のカメラで読み取り,動きの3次元データを測定する装置です。
Stimtracker quad 刺激の提示や実験参加者の反応を管理する装置で,研究室では画面に提示された刺激のタイミングでTTL信号をNIRSに送る装置として活躍しています。
Spot Vision Screener 実験参加者の屈折の様子を計測します。メガネなどを使っている参加者の裸眼の屈折を測定し,視線計測の際にメガネを使うかどうかを判断します。メガネをかけた状態でも視線を計測できますが,視線計測は近赤外線を使って眼の位置を測定していますから,測定装置と眼の間にはなるべく介在物がないことが望ましいために行う手続きです。
IMO vifa 実験参加者のコントラスト感度を測定する装置です。見ることをお願いする実験においては,事前に実験参加者の視力やコントラスト感度を把握しておくことが必要です。実験で得られたデータが,視力やコントラスト感度の影響ではないことを説明するために測定します。
これらの装置を動かしたり,測定して得られたデータを分析するためのソフトも充実しています。例えば以下のソフトが使えます。
Super lab 6
Tobii pro lab
Motive
Venus

ぜひ,これらの機材を最大限活用して,一緒に研究をしませんか!

学部生,卒論生はもちろん,大学院生も大歓迎です!

専門が違うから・・・,なんてことを考えないで,これらの機材を使って研究をしてみたい! と思っている方はぜひ,ご連絡ください。

Tobii fusion 120で視線を計測している様子

tobii fusion 120では,以下の動画のように,画面上などに映った文字や画像,動画などを見ているときの視線を計測することができます。測定した後は,Tobii Pro Labというソフトを使って分析を行います。奥の暗室に実験参加者に入ってもらいます。手前のPC画面は実験者用です。普段は暗室は閉めて実験を行います。ここに映っている参加者は研究室のアルバイトの学生にモデルで入ってもらって,いつもの様子を再現してもらっています。

2023年10月16日月曜日

広島大学大学院人間社会科学研究科75+75パネル展示&受賞

広島⼤学創立 75+75 周年記念事業
「⼈間社会科学研究科地域連携パネル展⽰」の表彰式が開催されました!

このたび、広島⼤学創立 75+75 周年記念事業「⼈間社会科学研究科地域連携パネル展⽰」の表彰式を下記のとおり開催され,氏間研究室からは3名の学生が受賞しました!
ありがとうございます!              記

【日 時】 2023年10月14日(土) 
       10:00~11:00 表彰式
       ※表彰式終了次第,ポスターセッションを開催します。

【場 所】 フェニックス国際センターMIRAI CREA(ミライ クリエ)1階 多目的スペース

【詳 細】 https://www.hiroshima-u.ac.jp/gshs/panels-2023

受賞したパネル

以下の,パネルで受賞しました。
06 「読み」研究による取り組み(発表者・受賞者:今津麻衣 D3)
07 学習における「読み・書き」の学校支援の実践(発表者・受賞者:山下祥代 D2)
08 GIGA端末に対応したUD学習支援システムの開発(発表者・受賞者:諸星奏希 M2)



2022年3月19日土曜日

CIEC春季カンファレンス2022 出口優人さんの発表(おめでとう! 優秀賞)

今年も,東広島市の出口優人さんがCIEC(Community for Innovation of Education and learning through Computers and communication networks)の春季カンファレンスU-18で発表しました。
CIEC春季カンファレンス2022のページ
2022年3月19日(土)
U-18セッション1 10:00~10:15
東広島市立川上小学校 出口 優人
「感覚情報処理障害(SPD)があっても学びたい
 ‐自分実験を通じての異空間同時双方向学習の効果の検証‐」
発表論文

出口優人 (2022) 感覚情報処理障害(SPD)があっても学びたい ‐自分実験を通じての異空間同時双方向学習の効果の検証‐. CIEC春季カンファレンス論文集, vol.13, pp.46-47.


出口優人の記事

おめでとう! 優秀賞

2022年3月15日火曜日

 広島大学は,令和4年度から,

UD-Book規格の音声教材の開発と提供を始めます!!
これは,私が1999年から開発を続けている,HTML viewerを進化させた規格となっています。
iPad,Windows Chromebookでの動作が可能です!
(令和4年度は,オフライン仕様なので,Chromebookは令和5年度から本格始動です!)
この3つの機器で動くと,GIGAスクール端末の99%をカバーでき,読みに困難のある児童生徒のほとんどのみなさまに貢献できると考えております。
以下,FAQからの引用です。
Q15 どのような読みに困難がある場合に申請できますか。
読み障害などの診断がなくても申請できます。
例えば,
初見で明らかに既習の漢字も含めて読めていない。
漢字は読むには読めているが,辿々しい。
文字を言葉として認識できない/認識するのに時間がかかる。
読むには読めているが,内容の理解が進んでおらず,読み上げると理解が進む。
といった状況であれば,申請いただけます。
よろしくお願いいたします!

2021年12月29日水曜日

2021年末のごあいさつ

 2021年末のごあいさつ


今年も大変お世話になりました。

私の仕事としては,明日まで個人ゼミをやり,明後日から年末年始のお休みで,3日から始動ですが。投稿は今日で終わりです。

本当におせわになりました。学外のみなさま,学内の皆様,ゼミのみなさまに感謝申し上げます。

来年も,何卒よろしくお願いいたします。

今年をまとめておきますかね。


<論文>

論文は,6本かー,よくもなく,わるくもなく,ってところですかね。

今津麻衣・氏間和仁・田中武志 (2021) 中心視および偏心視の平仮名を用いた文字知覚閾について. 日本ロービジョン学会誌, 21, 98-103. (2021/12/20発行)

氏間和仁・今津麻衣 (2021) 試験問題の拡大方式が解答時間及び正答数に及ぼす影響. 特別支援教育実践センター研究紀要, 19, 47-51. (2021年3月発行)(DOI)

氏間和仁 (2021) 視覚障害教育の最新事情. 日本リハビリテーション医学会, 58(12), 1367-1376. (2021/12/18発行)【依頼論文】

尾原健太・今津麻衣・氏間和仁 (2021) オンライン教育相談の実践報告. 特別支援教育実践センター研究紀要. 特別支援教育実践センター研究紀要, 19, 91-98. (2021年3月発行)(DOI)

今津麻衣・氏間和仁 (2021) 外来の教育相談に参加する大学生への教育効果. 特別支援教育実践センター研究紀要, 19, 81-89. (2021年3月発行)(DOI)

栃木隆宏・氏間和仁 (2021) 通常学校で学ぶ弱視のある小中学生を対象とした理科の教科指導におけるタブレット端末活用の可能性ー地学分野を中心としてー. 特別支援教育実践センター研究紀要, 19, 39-46. (2021年3月発行)(DOI)


<その他の書き物>

氏間和仁 (2021) 特別支援教育とICT活用 算数・数学的活動における合理的配慮 実践障害児教育 571 2021 48-51

氏間和仁 (2021) 特別支援教育とICT活用 理科的な活動とICT 実践障害児教育 572 2021 48-51

氏間和仁 (2021) 特別支援教育とICT活用 ICTの組織的・継続的活用 実践障害児教育 573 2021 42-45

氏間和仁 (2021) 特別支援教育とICT活用 合理的配慮としてICTを導入しよう 実践みんなの特別支援教育 574 2021 50-53

氏間和仁 (2021) 特別支援教育とICT活用 授業でICTを使ってみよう! 実践みんなの特別支援教育 575 2021 46-49

氏間和仁 (2021) 合理的配慮で実現する深い学びにより花開く子どもの本当の力 実践みんなの特別支援教育 576 2021 16-19

氏間和仁 (2021) 特別支援教育とICT活用 ICTを学校で個別にどう導入するか? 実践みんなの特別支援教育 577 2021 54-57

氏間和仁 (2021) 特別支援教育とICT活用 学ぶ機会を守るテクノロジー活用 実践みんなの特別支援教育 579 2021 48-61



<学会発表>

学会発表は,11件,まー,かもなく不可もなくってことですかね。

奈良井章人、津久間秀彦、藤田 利恵、田中 武志、仲泊  聡、牟田口辰己、氏間 和仁 視覚リハ連携体制の構築に向けた関係業界トップへのインタビュー 第22回日本ロービジョン学会学術総会 2021

氏間 和仁、永井 伸幸、相羽 大輔、今津 麻衣 印刷書式が選択式解答時間に与える影響 第22回日本ロービジョン学会学術総会 2021

尾原 健太、氏間 和仁 デジタルリーディングでの異なる拡大率におけるスクロール方略の検討 第22回日本ロービジョン学会学術総会 2021

今津 麻衣、氏間 和仁、田中 武志 中心視及び偏心視の平仮名を用いた文字知覚閾について 第22回日本ロービジョン学会学術総会 2021

尾原健太、氏間和仁 デジタルリーディングにおけるスクロール方略の分類と判別モデルの検討 2021PCカンファレンス 2021

加藤あおい・藤金 倫徳・氏間和仁 課題遂行行動の促進へのビデオセルフモデリングの効果 日本特殊教育学会第59回大会 2021

永井 伸幸・氏間 和仁・相羽 大輔・今津麻衣 試験の問題冊子の文字サイズと判サイズに対する適否の主観 的評価と解答時間の関係 日本特殊教育学会第59回大会 2021

門脇 弘樹・丹所  忍・氏間 和仁・中村 貴志 視覚障害者に対する客観的歩行評価の検討 -ベアリングと足圧の変動との関連- 日本特殊教育学会第59回大会 2021

山下 祥代・氏間 和仁 公立小学校における音声教材として製作された教科用特定図 書等の授業での活用について 中国・四国地方の公立学校4校での実践から 日本特殊教育学会第59回大会 2021

山下 祥代1、氏間 和仁 年間を通した音声教材の利用による学習効果の変化 広島大学製作「e-Pat(文字・画像付き音声教材)」の活用アンケート調査から 日本LD学会第30回大会, P10-03 2021

竹下盛・奥村智人・氏間和仁・川崎聡太 ICTを活用したオンラインによる遠隔評価・指導の可能性 日本LD学会第30回大会, J05 2021


<外部資金>

獲得研究費は,12件,これは,割と頑張ってるんじゃないかな。特に,院生さんが2件取ってくれているのは指導者としてうれしいですね!

【研究代表】

 科学研究費補助金・基盤研究B(読書研究)

 音声教材の効率的な製作方法等に関する調査研究(音声教材)

 ICTを活用した自立活動の効果的な指導の在り方の調査研究(自立活動)

 ICTを活用した障害のある児童生徒等に対する指導の充実事業(DX事業)

【研究分担】

 科学研究費補助金・基盤研究B 2本

 科学研究費補助金・基盤研究C 2本

【寄付】

 2件(眼科病院1件,放課後等ディサービス事業者1件)

【学生獲得資金】

 2件(今津2件)


<教育相談>

教育相談件数は,11月まつですが,431件ですね。これは相当頑張ってますね。遠隔を始めたのが特に大きいですかね。


雑感

まぁ,広島大学は,研究大学という位置づけなので,研究するのは,一丁目一番ですという学長の強いメッセージを承りました。研究は論文の数や学部資金額で評価されるといってもいいでしょう。それが本当に研究を評価しているのかと言ったことについては私も思いがあります。しかし,大学がそういう規準を設定した以上,そこで働く身としては,大学へ貢献するという上で,その規準に自分を最適化するか,広島大学を去るかのどちらかだと思います。

一番まずいのは,規準に文句を言って,基準を満たそうともしないし,去ろうともしないことかな。と私は思うタイプです。

さしあたりは,ここでご飯を食べさせてもらっている道を選んでいる以上,前者でいくしかないですねー。。やるしかないなー。もっとポジティブに考えていますよ,もちろん,広島大学の構成員としてしっかりと貢献していきたいと思っております。引き続きよろしくお願い申し上げます。


みなさまに,感謝申し上げます。

良いお年をお迎えくださいませ。

2021年12月25日土曜日

本日は親子ぱんだ塾

クリスマス,教育学(特別支援教育,教育の情報化)研究室からお届けするプレゼントは,親子ぱんだ塾です!
本日の裏テーマは、脱ATEMです!
ゼミ生が、卒業後に手持ちの機材で遠隔などができることを想定して、授業をできることを目指します!
基本、マック、iPad、ウェブカメラ、セカンドモニターがあれば授業できます!
研究室には機材が豊富にありますが、それだけ知って卒業させるのもなー、と、ずっと、思っていたので、ついに温めていた方法を試します。
これで、彼らは、卒業後もきっと、遠隔やこのやり方を活かした授業をやっていってくれるでしょう!
今も、学生たち同士で、ソフトの使い方や、配置などあーどまないこーでもないと、情報を共有してきます!
素晴らしい!
これも、いままで、ATEMで、さまざまなことを経験してきているからこそ、このやり方の価値を感じれるのだろうと思います。
そして、ATEMで身につけた接続の知識が大いに役立っています。

こちらは,生徒の画面,手ブレしていますが・・・。

こちらは,教師(配信側)の様子です。

こちらも,教師(配信側)の様子です。

基本的に,マックとiPadを持っていれば,後は,サブモニタとwebカメラがあると,この画面ができます。安価で,実用的な配信設定だと覆います。