2023年12月2日土曜日

氏間研究室紹介(実験機材編 概要)

氏間研究室は,実験心理学的手法を用いて,生理学的指標や行動指標を計測しながら,主に文字の読み,点字の読み,弱視の人,発達障害の人の読みなどさまざまな「読み」をテーマに研究を行っています。そんな研究を支えている器具を以下に紹介します。




 氏間研究室の強みの一つは,これらの機材を研究室で所有しているため,学部生,大学院生がそれらの実験機材を自由に操作して研究を進めることが可能な点です。実験に協力してくださるボランティアは東広島市を中心に200名以上の児童生徒が登録してくださっています。地域と大学の協働で研究を推進し,世界の読みに困っている人々の読みを豊かにする研究を行っています。
写真で紹介している機器
Tobii fusion 120 画面や紙を対象に視線を精密に測定することができる装置です。
Tobii Glass 3 メガネ型の視線計測装置で,拘束の少ない条件での視線計測が可能な装置です。
light NIRS 脳を流れる血流を近赤外線を使って測定する装置です。
OptiTrack Prime X13 身体等に貼付したマーカーを6台のカメラで読み取り,動きの3次元データを測定する装置です。
Stimtracker quad 刺激の提示や実験参加者の反応を管理する装置で,研究室では画面に提示された刺激のタイミングでTTL信号をNIRSに送る装置として活躍しています。
Spot Vision Screener 実験参加者の屈折の様子を計測します。メガネなどを使っている参加者の裸眼の屈折を測定し,視線計測の際にメガネを使うかどうかを判断します。メガネをかけた状態でも視線を計測できますが,視線計測は近赤外線を使って眼の位置を測定していますから,測定装置と眼の間にはなるべく介在物がないことが望ましいために行う手続きです。
IMO vifa 実験参加者のコントラスト感度を測定する装置です。見ることをお願いする実験においては,事前に実験参加者の視力やコントラスト感度を把握しておくことが必要です。実験で得られたデータが,視力やコントラスト感度の影響ではないことを説明するために測定します。
これらの装置を動かしたり,測定して得られたデータを分析するためのソフトも充実しています。例えば以下のソフトが使えます。
Super lab 6
Tobii pro lab
Motive
Venus

ぜひ,これらの機材を最大限活用して,一緒に研究をしませんか!

学部生,卒論生はもちろん,大学院生も大歓迎です!

専門が違うから・・・,なんてことを考えないで,これらの機材を使って研究をしてみたい! と思っている方はぜひ,ご連絡ください。

Tobii fusion 120で視線を計測している様子

tobii fusion 120では,以下の動画のように,画面上などに映った文字や画像,動画などを見ているときの視線を計測することができます。測定した後は,Tobii Pro Labというソフトを使って分析を行います。奥の暗室に実験参加者に入ってもらいます。手前のPC画面は実験者用です。普段は暗室は閉めて実験を行います。ここに映っている参加者は研究室のアルバイトの学生にモデルで入ってもらって,いつもの様子を再現してもらっています。

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