2018年6月27日水曜日

授業「視覚障害心理学」第11講

氏間です。

本日は,「触覚,触運動感覚の特徴を体験しよう。」が,テーマでした。
触察課題としては,主観的輪郭と,Neisser, U.の視覚探索課題を行いました。
大局的に知覚できる視覚と,限局的に知覚する触覚
並列探索可能な視覚と,系列探索探索を強いられる触覚
ゲシュタルト知覚が可能な視覚と,それが視覚ほど得意でない触覚
体験からいろいろなことを学びました。

そして,私たちは教師を目指していますから,そんな触覚を使って学習する際に考えておかなければいけないことについて,話し合いました。

以下,コメントシートです。
「触覚だけで図形を判断することが思っていた以上に難しかった。体験式だったので楽しみながら、理解を深めることができた。」
「最初に点が形作っている図形を探していたので、自分の番になって点のないところの形をあてることになるとは予想していなかったから、カニッツァの輪郭だとは思わなかった。自分でもいろいろ何が難しいか実験してみたいと思った。」
「実際にワークをして、点と平面で描かれた情報に触れて、触覚が局所探索的であることや、視覚探索のように全体像を捉えることが難しいこと(触覚は系列探索的であること)が分かりました。また、主観的輪郭のような、視覚中枢にその働きのある錯視現象でものを捉えることの難しさを感じました。実際に、盲状態の場合の知覚しにくさを感じることで、触覚の情報では図を大きく示したり、一本の輪郭線をつないではっきり描くなどの配慮が考えられると学びました。」
「実際にアイマスクをして、図形を認識しようとしてみると、どこまでが図形かわからなくて、難しかったです。学校の授業でもこのようなことがあるかもしれないので、しっかりと数などの情報を与えることが重要だということがわかりました。」 「触覚で絵を知覚する実験をして、指での外界の認知の難しさと、目での認知力の高さを実感した。錯視の勉強がここで出てくると思わず驚いた。」
「触覚だけでは、全体を把握できなかったり、1つを判別すること、主観的輪郭では、いくつかの図形との関連付けが難しかった。 効率的に課題を達成するためには、何の図形があるのか全体を把握させること、その図形の輪郭をはっきりさせることが大事だと思った。」

点図をアイマスクをした状態で触って,描かれているものを語っている様子

体験を通して,触覚で図形を認識する際に不利な点と,その教育上の解決策を各自で考えている様子

各自で考えた内容を,グループ内で付き合わせて,考えを深めている様子

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